血中結合糖ノ研究
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概要
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前發表ニ於テ述ベタル如ク血液ヲ酸ニヨリ加水分解スル時ハ普通血中ニ存スル糖以外ニ尚ホ結合糖ノ存スルヲ見タリ。然レドモ酸ニヨル加水分解ハ血液蛋白ヲ破壊スルコト著シク糖ニ非ザル蛋白分解産物ニテ銅還元物質ノ多量ニ生ズルコトヲ證セリ。余ハ此度あみらーぜニヨル加水分解法ラ工夫シ、コノ法ニヨリ實驗ヲ行ヘリ。精製あみらーぜヲ得ルニハしやーまん法ヲ用ヒ商品たかぢあずーたぜヨリ精製スルヲ便ナリトス。〇・三%精製あみらーぜ液ヲ用ヒテ血液加水分解ヲ行ヒタルニ、三四瓱ヨリ六〇瓱ノ銅還元物質ノ生ズルヲ見タリ。然レドモ酵母ニヨリ醗酵セラル眞ノ糖ハ比較的少量ニテ九瓱ヨリ二九瓱ナリ。コレニ比シテあみの窒素ノ増量ハ甚ダ著シク百ccニツキ百三九瓱ヨリ百七九瓱ナリ。コハ明カニ糖ト血液蛋白トノ結合セルぐるこしーど鏈環ガ分離シタルノミナラズ、あみらーぜガかーぼひどらーぜノ作用以外ニぷろてあーぜノ作用ヲナシタルモノト考ヘラル。現今一般ニ用ヒラレツヽアル血糖定量法(ハーゲドロンゼンセン法、シヱーフアーハトマン法、フオリンウー法等)ニ於テハ其價ハ眞ノ葡萄糖量ヨリ高シ。人血中ニハ葡萄糖以外ニ酵母ニヨリ醗酵セラレザル銅還元物質ヲ含有シ、血液百cc.中ニ平均約二五瓱含有ス。
- 京都府立医科大学の論文