情報理論による、文章の論理的構造の解析(言語と学習)
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概要
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自然言語を用いて書かれた文章の論理的構造を分析して可視化する方法を考案した。前回の発表(思考と言語2008年5月23日)で、著者は、名詞の類語関係をベースにして用いた三段論法による推論("ソクラテスは人である。人は死すべきものである。故にソクラテスは死すべきものである"といった類の推論)の他にも、動詞の類語関係をベースにして行なわれる推論("亀は歩く。故に亀は動く"といった類の推論)が存在する事を示した。今回の発表では、ある科学技術論文中の、論考を記述した文章を一事例として解析した。その結果、"名詞の類語関係に基づいて行なわれる推論"と、"動詞の類語関係に基づいて行なわれる推論"とが組み合わされて、文章全体の論理が組み立てられている事が明らかになった。この分析方法は、学生が書いた文章を先生が添削する際の、添削の論理的内用を視覚的に示すために役立つと期待される。
- 2008-11-08