阿武隈高原・花崗岩及び変成岩のRb-Sr, K-Ar, 法による研究
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概要
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阿武隈高原の花崗閃緑岩と黒雲母片岩の黒雲母のRb-Sr年代と全岩のK-Ar年代を求めた.東側にある田人と上遠野岩体の花崗岩類は, Rb-SrとK-Ar年代が共に1億年程度である.西側にある宮本・鮫川・石川岩体の花崗岩類と田人岩体のゼノリスはRb-Sr年代の方がK-Ar年代より古く,両年代の差は西側にいくにしたがって大きくなるようである.中央部から採取した黒雲母片岩は田人岩体と同じ年代を示す.この実験結果からは1.6億年前から0.8億年前迄,連続して花崗岩活動があったとも考えられるし,古期花崗岩類は1.6億年より古い時代に貫入したが1億年前の新期花崗岩類の貫入や片岩の変成作用の際に熱的影響をうけ,それぞれ若い年代を示すようになったとも考えられる.片岩については1億年前に変成されたが,それ以前にも変成作用があったかどうかは,わからなかった.Sr初生値は花崗岩類と1個の片岩が0.706,もう1個の片岩は0.712であった.
- 地学団体研究会の論文
- 1977-03-25