「荒廃地の復旧治山,緑化工が環境に及ぼす影響」に関する現地研究会に参加して
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
最近土壌断面調査の度にこう考える。地に働けば腰にくる。土壌に刃をさせばすぐ傷む。石が多いと窮屈だ。とかくに不攪乱土壌は採りにくい。採った後も作業は長く気が抜けない。気を抜くと生ものが腐るように円筒内の土も腐る。データも変になる。嫌ならいっそ円筒なしの研究をすればよいが,向こう三軒両隣,きちんと役割分担した研究室があるので土壌物理をやっていく人間がそういう訳にもいかない。400ccの円筒の中で煮詰まっていきそうな自分に嫌気がさし,研究分野にとらわれることなく自然と触れあいたいと思い,今回の現地研究会に参加した。時は4月4日。参加者34名。テーマは「荒廃地の復旧治山,緑化工が環境に及ぼす影響」であった。なお,前日には宇都宮での第109回日本林学会大会に於いて「足尾および男体山などにおける緑化が水質,土壌,生物群集に及ぼす影響」と題したテーマ別セッションが行われた。両方参加した筆者にとっては,知識と経験を同時に得ることができる好企画であった。以下に4日の概要を記す。
- 森林立地学会の論文
- 1998-06-30