企業内専門図書館における情報専門職の職務に関する一考察
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
企業内専門図書館の情報専門職が実施する職務内容は,多種多様である。しかし,図書館に投入できる人材や予算は限定されているため,全ての職務に等しく経営資源を投入できない状況にある。本稿では,限られた経営資源を有効に配分・活用するため,情報専門職の職務内容を実施状況と専門性の評価の観点から分析した。分析では,先行研究の検討から,企業内専門図書館の情報専門職には, 「積極的な直接的情報サービス」と「管理運営サービス」の二つの職務の重要度が高まっているという仮説を設定した。そして,検証のために質問紙調査を実施した。その結果,(1)「情報技術を使った検索」は,「専門性の評価と実施率が高い」職務であること,(2)その他の職務は,重要度の高い職務としての要件を満たしていないことが明らかになった。次に,2社に聞き取り調査を行い,(2)で重要度の低かった「資料部門のホームページ・イントラネットの企画」「利用者の要求に応じた情報の加工・分析」などの5つの職務内答も,段階的に重要度が高まっていく状況にあることが明らかになった。
- 日本図書館情報学会の論文
- 2007-09-20
著者
関連論文
- 企業内専門図書館における情報専門職の職務に関する一考察
- 企業内専門図書館におけるアウトソーシングに関する一考察
- 専門図書館における情報サービス活動の推移と課題
- 専門図書館の職務内容の変遷から見た情報専門職の役割とコンピテンシー
- 柳与志夫著, 『知識の経営と図書館』, 頸草書房, 2009, vii, 254p.
- 専門図書館の現状と課題(II.館種別状況,図書館・図書館学の発展-21世紀初頭の図書館)
- 企業内専門図書館と情報専門職 -先行研究の整理と検討-
- 東南アジアにおける学術情報の共有化--現状と今後の可能性
- 企業内ライブラリアンの教育・訓練システム確立に向けての考察 : 2つの事例の検討から
- 統計データにみる開発途上国のメディア事情 (特集/情報のグローバル化と開発途上国の資料・出版事情)
- サービス対象者・機関種別に見た専門図書館の職務内容調査
- この本!おすすめします わかりやすい文章を書くには[『創造的論文の書き方』伊丹敬之,『レポートの組み立て方』木下是雄,『【決定版】成川式文章の書き方』成川豊彦]
- サービス対象者・機関種別に見た専門図書館の職務内容調査
- 明治大学司書課程における司書養成の取り組み
- 菅谷明子著, 未来をつくる図書館:ニューヨークからの報告, (岩波新書:新赤版837), 岩波書店, 2003.9, vi, 230p, 18cm, 定価700円, ISBN 4-00-430837-2
- ニュー・パブリック・マネジメントによる公立図書館の運営--官民の職務分担にもとづく人材育成 (特集 自治体経営と図書館)
- 司書資格取得希望者の意識に関する研究--山梨英和大学を事例として
- 企業内専門図書館の活動の推移 : 統計データと研究テーマを中心として
- 専門図書館員における教育訓練の類型化 (特集:働きながら学ぶ)
- 『専門情報機関総覧』2006年版の刊行にあたって--最新版の概要とこれまでの歴史
- 『専門情報機関総覧』2006年版の特徴と機能
- 「若手育成基金」による会議参加報告書 ディジタル時代に求められる情報専門職の能力と資質--The 94th SLA Annual Conferenceを踏まえて
- 投稿 日本企業における専門職確立の可能性--企業内専門図書館における情報専門職を中心にして
- 専門図書館職員の資格認定制度 : これまでとこれから (特集 「資格認定」の取り組み : 協会認定司書を位置づけていくために)
- 高等教育機関における生涯学習とeラーニング : 図書館司書の養成を中心に (特集 生涯学習とイノベーション)
- わかりやすい文章を書くには