中学校通級指導教室における発達障害生徒の高校進学の実践
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概要
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春日部市立武里中学校の発達障害・情緒障害通級指導教室では,生徒のつまずきに応じた指導(本人支援)はもちろんのこと,保護者支援,進路支援,在籍校支援も大きな役割としている.本教室は,中学校卒業後はもちろん高校卒業時も思い描きながら,生徒にふさわしい進路選択を話し合っていく進路支援の場であると考えている.2008年度は4名の3年生が通級し(全体で8名),本人はもちろんのこと保護者も筆者も悩みを抱えながら,進路をどのように選択したらいいのか模索している.進路選択にあたり,保護者は情報の不足,高校生活への不安,高校卒業後の不安を感じ,現に高校に在籍している発達障害生徒の保護者の声を聞きたいと思っている.進路選択にあたっては,何よりも本人の自己選択・自己決定を大切にしたい.そしてそれを支える本人の自己理解と保護者の障害受容を進めるための指導が求められている.