定時制専門高校における特別支援教育の実践
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概要
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高校を卒業しても定職に就けず,転職を繰り返す青年がいる.未就労青年の相談会「おびひろ青年塾」の活動をとおして,福祉や労働行政の施策に乗れない多くの青年たちに出会うとき,高校の進路指導に足りないものが見えてきた.北海道帯広農業高等学校定時制課程農業科は「働くことをとおして社会参加する」を目標とした4年制高校である.就労環境など社会が大きく変わる中,定職に就けない,働いても続かない生徒や卒業生が増えてきた.高校卒業自体が,その後の生活を保障するものになり得なくなった今,高校における進路指導の改善,克服が青年たちの成長,発達を支えるものと考える.卒業後どんな生活を送るのか.障害の有無にかかわらず,すべての青年たちを支える良き理解者,伴奏者の存在,そして社会へしっかりとつなげる高校教育のあらたな役割が期待される.