17.文系情報学科におけるマルチメディア教育のデザイン : メディアコースのカリキュラム確立を目指して(第3部メディアを活用した授業事例と方向性,高等教育におけるメディア活用と教員の教授能力開発 I.内外の事例研究と関連基礎分野レビュー,教員のメディア活用能力を向上させるための研修プログラムの研究開発)

概要

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文系の情報学部・情報学科において、とりわけコンピュータ教育に関しては多くの問題を抱えているが、筆者はメディアとしてのコンピュータ、メディアとしてのインターネットという立場から、文系情報学科におけるメディア教育のカリキュラムを確立すべく、演習科目やゼミにおいていくつか実習カリキュラムを試行している。この方向は、文系の情報学部・情報関連学科に固有の事情というよりは、高度情報化時代を迎えて、大学の学部教育における文系学科一般が向かうべき方向の一つではないかと予想している。本稿では、まず、初めて2年生を対象としたマルチメディアの実習科目『メディアミックス及び演習』を行った結果、明らかになった課題を報告する。次に、1998年に教育用計算機システムが新規導入されたのに合わせて、この2年次演習科目の内容と授業実施の方法を大幅に変えることにしたが、その概要と目標などを紹介する。最後に、初年度にこの演習科目を受講した学生のうち数名が、3年次演習で当研究室(メディア)のゼミを受講することになったが、演習科目に連続する3年次演習=『メディア』コースのカリキュラムのデザインについて紹介する。1998年度の2年次演習と3年次演習(ゼミ)の実施によって、文系におけるコンピュータ実習の典型として、メディアコースのカリキュラムの大筋を確立できることが期待できる。
放送大学の論文

著者

山本和明
静岡大学情報学部

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