留学生の文章のわかりにくさの原因を探る : アカデミック・ライティングの効果的指導のために
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概要
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本研究は、大学初年次の留学生か書く文章のわかりにくさの原因を探り、アカデミック・ライティングの効果的な指導のための指針を得ることを目的とする。留学生が与えられたテーマで自由に書いた文章を資料として、一文レベルの問違いの特徴を分析するために、書こうとする概念を文章化する際の文章化の階層モデルを作成し、その階層のどこで間違いが生じやすいかを分析した。また、文章構成の問題点を段落の区切り方と序論・本論・結論という内容から分析した。考察の結果、わかりにくさの原因は、一文レベルでは、主に複数の階層で生じた間違いと長い文でのつなぎ方の間違いであり、文章構成では、語と語や文と文の言語的結束性や文章全体の統一性に問題があることが明らかになった。留学生一人一人の間違いが生じやすい箇所を見極め、留学生が分かりやすい文章が書けるように優先順位をつけて指導することが重要である。
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