てんかんにおけるグルタミン酸受容体、特にAMPA/KA受容体の意義と新規抗てんかん薬トピラマートの抗てんかん作用
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概要
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てんかんは頭部外傷などの外因性あるいは遺伝子異常での内因性の初期要因があり、これに引き続く何らかの誘因によっててんかん発作がくり返されることでてんかん原性が形成される。てんかん原性の存在下において、各種電位依存性イオンチャネルあるいは受容体共役型イオンチャネルの異常により神経細胞集団の過同期(hypersynchronization)群発発射が生じ発作が誘発されると考えられている。この過程においてグルタミン酸受容体のうち、AMPA/KA受容体チャネルに部分変異があるとNa^+イオンのみならずCa^<2+>イオンも細胞内に流入するためてんかん発作と神経細胞死を起こす。現在の抗てんかん薬はNa^+あるいはTおよびL/PQ型Ca^<2+>チャネル抑制薬、K^+チャネル作用薬、GABA_A受容体増強薬として作用する。近年新たな抗てんかん作用機序であるAMPA/KKA受容体の抑制薬としてトピラマート、telampanelなどが登場した。このうちトピラマートは、従来の抗てんかん薬と異なり神経細胞死も抑制するという特徴を示す。
- 2009-01-31
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