外国語教育におけるニューメディアとしてのイメージ表示の意義 : 外国語としての英語における語彙習得の観点から

概要

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現在、外国語教育のためのニューメディアを利用した教材、特に辞書の開発が盛んに行われている。それはニューメディアの特性である、マルチモダリティ性が言語学習を促進すると考えられるからである。しかし、実際のところ多くのニューメディア辞書はこのマルチモダリティ性という特性を十分に生かして教材開発が出来ているとは言いがたい。その理由として、ニューメディアが言語学習においてどういった点において有効であるか、また文字以外のどのメディアがどういった言語項目に対して有効であるかについて、非常に曖昧な議論しか行われず、教材開発という実践的な部分だけが先行してしまった感があることが挙げられる。そこで本研究では、数あるニューメディアの特性の中から、「イメージ表示」に着目し、旧来の紙媒体の教材、辞書の表示方法では、ある語彙が持つ動的あるいは連続性を持ったイメージを表示することが出来ない点を指摘した上で、なぜニューメディアによるイメージ表示が学習者の言語習得を促進するのかを、語彙、特に一つの形式の中に複数の意味を持つ多義的な空同詞に着目して議論する。
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