メディア利用による人文系学生への自然科学教育の改善 : 安田女子大学での実践例から
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
人文系学科・安田女子大学文学部英米文学科にて実施している「自然科学概論」という名の講義に関し、受講中の学生に対していくつかの質問を行った。これらの質問に対して得た回答を分析し、学生たちの考えていることを推論した。本講義はその目標として、「新聞などの記事が正しく読める」を挙げている。この目的を達成するために、講義教材として何が有効であるか、について述べた。教科書は教育メディアとして有効である。しかしこれだけでは不十分である。これに加えるものとして、日刊の新聞が有効であるとした。新聞はまた生涯教育の教材としても有用であろうとした。人文系女子学生に自然科学を教授するにあたり、いわゆるニューメディアの使用の有効性について論じた。新しいメディアとしては、CD-ROM、磁気テープ、テレビジョン、ビデオ、カラースライド、OHPを用いた。これらのメディアは自然科学を専攻としない学生たちに自然科学を教授する際、自然科学という学問が難解であるという先入観を取り除く意味で非常に有用であるとした。またたとえ人文系学生であろうと、大学で自然科学に関する授業を受けることは、今後の人生において遭遇するかも知れない難問の解決に有効な役割を果たすであろうとした。