電子メディア時代の教育パラダイム
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概要
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歴史的にみるとき、これまで人類の主導的なメディアは「口頭メディア」→「(手書き)文字メディア」→「活字メディア」と変遷してきた。そしてそれぞれのメディア段階において、主導的メディアに応じた教育システムのパラダイムが形成されてきたと考えられる。本稿はわれわれが現在その渦中にある「活字メディア」から「電子メディア」への主導メディア交替の実態を対自化すると同時に、「電子メディア」段階に応じた新しい教育パラダイムの可能性を論じたい。その際、まず過去の主導的メディアの交替時期に起こった二つの教育パラダイムの変換をE.A.ハヴロックとW.オングの歴史的研究に拠りながら考察したい。その上で「電子メディア」時代の教育パラダイムのあり方を示唆する三つの方向性を、M.ハイム及び佐賀啓男、S.タークル、P.レヴィの研究や試みの中に探っていきたい。