少子高齢化を考える : 2. ヨーロッパ諸国の少子化
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
OECD加盟国を中心としたヨーロッパ諸国を対象として,1950年以降の出生動向を詳細に検討し,以下のような結果を得た。1)現時点で,ヨーロッパ各国は,出生率が1.6〜2.0と高く,かつ一人当たりGDPが2万ドル以上のHH群,出生率が1.5以下で一人当たりGDPが2万ドル以上のHL群,出生率が1.5以下で一人当たりGDPが2万ドル以下のLL群という3つのグループに分けられる。2)1950年以降におけるHH群,HL群の出生動向は,初婚年齢・出産年齢が低下しながら出生率が上昇したフェーズ1,初婚年齢・出産年齢が低下しながら出生率が減少したフェーズ2,初婚・出産年齢が上昇しながら,HH群では出生率が漸増,HL群では出生率が漸減したフェーズ3に分けられる。LL群はHH,HL群に対して20年ほどの時間遅れがあり,1990年代半ばにフェーズ2からフェーズ3に移行している。3)20〜39歳女性の労働力率などから,女性の社会進出と出生率低下の関わりを見出すことはできなかった。4)ヨーロッパの出生動向には,多少の時間差を伴いながらも,全体およびグループごとにきわめて共通した特性が認められる。したがって,出生率の差異を家族政策など各国の個別要因に帰するだけでは決定的に不充分と考えられる。
著者
関連論文
- 少子高齢化を考える : 2. ヨーロッパ諸国の少子化
- 少子高齢化を考える : 3. 地域格差
- 脳波における位相の動的パターン
- 睡眠脳波リズムにおける位相・振幅のダイナミクス
- 脳波の相関次元
- 光刺激によって引込みを起こしたα波の位相ダイナミクス
- 筑後川流域圏における産学官民連携 : 「筑後川流域圏地域づくりなんでも相談会」を通じて
- (81) 大学における基礎的情報教育の現状と問題点(第21セッション 教育評価・自己点検・評価システム(3))
- Order Statistics and Their Applications to Quantitative Finance
- 部位別悪性新生物死亡の相関・因子分析--世界33ケ国の年齢補正死亡率にもとづく
- 安静時および間欠せん光刺激時におけるアルファ波の時間的空間的動特性
- 経済とカオス(ORとシステムモデリング)
- Complex demodulation法によるα波の振幅および位相の解析とその空間マップ
- 振幅マップ,位相マップによるアルファ波の時間空間動特性の解析
- 糖尿病判定指標としての尿糖およびHbA1の統計学的検討
- 少子高齢化を考える : 人口と雇用のスケールギャップ
- Volatility ClusteringとFat Tailsを考える
- 金融市場が示すvolatility clustering
- 株価指数が示すvolatility clustering
- 株価変動の時系列特性(2)volatility clusteringと短時相関
- わが国の証券市場におけるリスクとリターン
- 株価変動の時系列特性について
- 入試の実情と問題点--(2)高校,入試および進学後の成績
- 入試における学力選抜の実情と問題点
- 経済時系列分析再考--3.スペクトル分析
- 経済時系列分析再考-1-デ-タ加工に纏わる問題
- 経済時系列デ-タに対する2つのアプロ-チ--確率論的手法と決定論的手法
- 部位別悪性新生物死亡の相関・因子分析 : 世界33ケ国の年齢補正死亡率にもとづく
- 飲酒および喫煙の臨床検査値に及ぼす影響
- 飲酒および喫煙の臨床検査値に及ぼす影響 第3報:年齢との関係について
- 飲酒および喫煙の臨床検査値に及ぼす影響第4報 : 多重ロジスティック分析による異常値の検討
- 飲酒および喫煙の臨床検査値に及ぼす影響第2報:多変量解析による検討