<対象>としての「地域」/<資源>としての「地域」 : 福祉的実践と「地域」の組織化(廣川和市教授退職記念号)
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概要
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本研究は「地域」への働きかけという福祉的実践との関わりを強めつつある日常生活の脱私事化の過程を経験的に探るものである。ここでは,福祉専門職によってその管轄地区を高齢者に対する支援のネットワークを備えた「地域」へと組織化していくことがどのよ引こ試みられてきたのかを考察している。<対象>と<資源>という分析的区分を用いて,かれらの「地域」への働きかけのあり方を詳らかにしていく。在宅介護支援センターにおけるエスノグラフイックなフイールドワークによって収集されたさまざまな素材を手がかいこして,(1)自らの機関を「安心の拠点」と位置づけるかれらにとっての<対象>としての「地域」のあり方と,(2)民生委員を含むさまざまな「地域」の<資源>を活用しながらとりくまれてきた支援ネットワークの構築過程について考察する。
- 札幌学院大学の論文
著者
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