教員採用試験に関する研究 : 復元状況、指導要領、指導法問題について
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概要
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教員採用試験の問題は2000年まで1次試験については一切公開されてこなかった。このため1次の筆記試験については、4つの出版社から復元問題なるものが出版されてきたが、問題の復元の状況はどの程度だったか。まずはこれを探った。わかったことは、(1)同じ問題を対象としても出版社によって復元の状況は様々であること、(2)数学の問題は教員採用試験独特の小問として出されるケースが多く復元しやすいこと、(3)それにつぐのは理科らしいこと、(4)復元の度合いは実物がないからはっきりしないがそう高くないこと。問題が公開されず参照すべき実物が存在していない2001年以前では、「特別な情報提供」がない場合、復元率は20%ぐらいではなかったか、ということである。次に'指導要領、指導法の問題は増えてきたか'についてであるが、どちらも出ていないのは2県にすぎないので、増えてきたことは確かにちがいない。だが指導法問題だけない県がこの5年間で4から15県へと広がる一方、「指導法だけ全教科ある」はこの5年間で2か4の自治体に留まっているという事実から指導要領問題を出す県は増えたが指導法まではまだ手がまわりかねている県が多い、とはいえるのではないかということである。
- 鎌倉女子大学の論文