妊娠中の娘に対する実父の支援提供に影響する要因-第1報-

概要

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本研究の目的は,実父の妊娠中の娘に対する支援に影響する要因について明らかにすることである。方法は,妊娠中の娘をもつ実父7名に対し半構造化面接を実施,支援に影響する要因について面接内容を分析することで明らかにした。結果,影響する要因として,1.娘との愛着の発達,2.実父としての役割認知,3.親夫婦としてのルール,4.嫁ぎ先への心配り,5.源家族内のシステムパターン,6.家族員の誕生と継承の6つが抽出された。娘との愛着の成長には円滑な家族機能と家族から父親の役割が認知されなければならない。父親のことを子どもに意識させるために,母親はその調整を図るといった夫婦のルールがあった。父親は自身の役割として娘を見守り,家族内のコミュニケーションを大切にし,子どもの発言の機会と尊重,さらに行動をともにすることで,家族内の信頼関係が構築され支援要請や提供がスムースに行われると考えていた。嫁がせた後も,継承という出来事を担う娘に対し,父親として嫁ぎ先との調整を図りながら可能な支援を提供することを考えていた。