開放型沿岸域における流れに及ぼす風の効果
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概要
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沿岸域での風と流れの関係を調べるため,2年間に及ぶ風と流れの連続観測を実施した。観測海域は外洋に直接面した茨城県東海村沖である。沿岸水域特有の強い密度躍層の存在を考慮し,躍層以浅に注目した観測を行った。風と流れの変動は1日と数日以上の周期が卓越していた。風の長周期の変動には恒常的に北風成分が存在しており,これが沿岸部に南下流を作り出す一因となっている。また,風と0.5m深の流れの間には高い相関(2年間を通じての相関係数0.64)が得られた。1日周期の変動は,調和解析の結果,卓越するS_1分潮として現れたが,これは海陸風とそれによる吹送流であった。海陸風にはS_1以外の太陽潮周期の成分も含まれており,これは対応する分潮流に吹送流成分を加える。その結果,太陽潮周期の分潮流にはあたかも潮流のように振舞う吹送流(擬似潮流)が含まれる。
- 2009-01-05
著者
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中野 政尚
独立行政法人 日本原子力研究開発機構 東海研究開発センター核燃料サイクル工学研究所 放射線管理部
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中野 政尚
日本原子力研究開発機構東海研究開発センター核燃料サイクル工学研究所放射線管理部
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磯崎 久明
日本原子力研究開発機構東海研究開発センター核燃料サイクル工学研究所放射線管理部
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磯崎 徳重
日本原子力研究開発機構東海研究開発センター核燃料サイクル工学研究所放射線管理部
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根本 正史
常陽産業株式会社
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蓮沼 啓一
株式会社海洋総合研究所
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北村 尚士
株式会社海洋総合研究所
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