社会福祉士養成教育における演習プログラム開発 : 『利用者の自己決定の尊重』を教えるプログラム
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概要
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本稿では,四年制大学の社会福祉士養成課程における社会福祉援助技術演習のプログラム開発の試みについて紹介し,実施プログラムによる学習効果について検証した。作成したプログラム内容は高齢者の事例を用いて「利用者の自己決定の尊重」を教えるものである。そして,受講前・受講後の受講生への質問紙調査の記述内容をKJ 法によりカテゴリー分析した結果を考察した。結果として,(1)ソーシャルワークの価値である「人間の尊厳」や,ワーカーが実践現場で直面する「ディレンマ」に受講生は気づくことができ,(2)利用者の人生や問題解決への「道のりを一緒にたどる」ことが大切で,取り巻く状況の変化と「プロセスに応じた支援」が必要であると受講生は理解し,(3)ソーシャルワーカーは多職種との連携・調整を行なうことが必要であり,受講生はその支援方法をより具体的に考えることが出来るようになるという学習効果が示された。
- 2009-01-31