幼児の其礎的運動技能におけるMotor Patternの発達 : -1-幼児のRunning Patternの発達過程
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概要
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この研究のねらいは,幼児の疾走における運動様式(Motor Pattern)の経年的発達の過程を明らかにすることであった。2才から6才の男児69名を被検者として,実験的に25m疾走を行わせ,その動作を16mmシネ・カメラで撮影した。動作分析から幼児のRunning Patternの経年的発達過程について,次のような知見が得られた1)疾走中の単位時間(秒)当りの歩数(ピッチ)は, 2〜3才ですでに4.2〜4.3歩/秒であり,ステッピングの敏捷さは成人と変らないレベルに達している。そして2才から6才までの間に経年的変化はみられない。2)疾走中の歩幅は経年的に著しく増大する。したがって,2才から6才までの疾走速度の増大は,歩数に関係なく,歩幅の経年的増大に起因していると判断できる。3)疾走動作の分析からとらえた,上体の前傾,キック脚の伸展,大腿の前上方への引きあげ,および疾走中の下肢の各関節の運動範囲は年令が増すにつれて増大する。4)疾走中の脚の動作は,初期には脚の長さを変えない振動型であるが,加令につれて熟練した,より大きな回転振動型へと変化する。5)疾走中の腕の動作は年令が増すにつれてそのスウィングモーションが増大し,また肘の屈曲も次第に大きくなる。
- 東京女子体育大学・東京女子体育短期大学の論文
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