改訂「日本列島海底谷系図」 : 海底谷の地形的特徴と問題点
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
シービーム海底地形図およびJ-EGG500データをもとに日本列島海底谷系図を改訂した.大陸棚外縁から大洋底・海溝まで連続する谷線を持つ海底谷は天竜海底谷,富山海底谷および最上海底谷のみである.曲流を呈するのは釧路海底谷,広尾海底谷および谷末端水深が2000m以浅の海底峡谷と深海チャネルに限られ,他の海底峡谷は屈曲を主とする適従谷である.ほとんどの海谷とガリ状海底谷および御蔵海底谷,黒瀬海底谷は必従的である.ガリ状海底谷は太平洋側の水深2000m以浅に分布する.海底谷の縦断面形状は勾配の違いにより7区分される.縦断面は海域によらず1,2の傾斜変換点で連結した単斜谷の組合せからなる.海底谷地形は流動体による作用を示すが,海底谷の形成機構は堆積物重力流の作用だけでなく,海水準変動や地殻変動も併せて考慮するべきであろう.
- 2008-11-15
著者
関連論文
- 改訂「日本列島海底谷系図」 : 海底谷の地形的特徴と問題点
- 日本列島周辺海域の海底谷:潮岬深海チャネル
- 125. 八代海域の第四紀海況変化 : 浅海平坦面からの考察
- 2010年までに日本の地学は世界に肩を並べ得るか?
- 常識の転換:プレート理論が地質学に導入された頃
- 海底谷はどのように成長するか:日本列島海底谷系図
- バルーン観測システム(BOS)の基本性能と適用例 : 低高度リモートセンシング用プラットフォームの開発
- 環境調査へのバルーン観測システムの導入に関する研究(3)
- 衛星リモートセンシングによる熊本県の環境特性に関する研究
- 環境調査へのバルーン観測システムの導入に関する研究
- 環境調査へのバルーン観測システムの導入に関する研究