バングラデシュ農村部の女性たちが捉えている子どもの成長発達(医療問題)
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概要
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バングラデシュ人民共和国の子どもを持つイスラム教徒の女性,42名を対象とレフォーカスグループディスカッションと半構造化面接法を使用し得られたデータをクリッペンドルフの内容分析法を用い分析を行った.女性たちは子どもの発育を促える時に《年齢的な特徴との比較》,《兄弟間の比較》を行い年齢相当の発育か否かを判断し、《過去との比較》を行うことによって,個人の健康状態の変動を確認していることが考えられた.更に女性たちは子どもの発達において,生後2か月頃までの首の据わり,6か月頃の座位の保持を重要視しており,子どもの病気が疑われる場合,軽症なら《家で様子を見る》対処を選択し,その後《目的に応じ受診場所を変え》ていた。女性たちは金銭問題や人間関係の複雑さの中でもそれぞれ地域で助け合い子育てを行っていた.子どもの健康状態を母親をはじめとする大人たちがどの様に認識し,その後,病院を受診するまでの過程を明らかにすることは,住民に受け入れられる健康教育につながるのではないかと考える.