生活機能向上への理学療法士の貢献 : 脳血管障害を中心に
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概要
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「生活」は自宅での生活だけではなく,入院している医療機関内,入所している施設内などの,そこがどこの場所であったとしても存在する。また,理学療法士は急性期から維持期,および介護予防などにも関わり,人のライフサイクルを支援している。このような意味においても,理学療法士は対象者の各ライフステージを理解して理学療法を進める必要がある。国際障害分類(ICIDH)では,「機能・形態障害(impairment)」,「能力障害(disability)」,「社会的不利(handicap)」とマイナスイメージを持った用語が使用されていたが,新しい考え方である国際生活機能分類(ICF)では「心身機能(body functioning)」,「活動(ability)」,「参加(participation)」のように積極的な用語に改訂されている。また,「プライマリケア」は,心理的にも社会的にも広い観点から対象者を把握し,意思疎通も緊密に取りながら全人的に対象者を理解して,対象者の課題に取り組むことを意味している。理学療法士もこのことを理解して,対象者の生活機能の向上にどのように貢献するか,貢献できるかを常に考慮しながら対応していくことが重要である。同時に,急性期,回復期,維持期の各期における臨床的課題を理解することは,対象者によりよいプライマリとしての理学療法を提供するために重要であると考える。
著者
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