「語り」から「制作過程とはどのような経験か」を考える : コラージュ画制作経験調査結果の分析から
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概要
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本稿はコラージュ画制作後のインタビューの「語り」をテキストとする「制作経験調査」結果の考察から,身体的制作行為がどのように「自己理解」という精神的気づきにつながるかを検討するものである。その結果,制作過程とは,自らの内に「自己内対話」という形で「内的手本」のような「内的他者」を取り込んではズレとスタイルを自覚することで,自己を発見する過程であることが明らかになる。この「内的他者」の取り込みのプロセスを,「語り」を巡る3人の「私」の循環に見ることができる。「第3の私」が制作全般について語ることによって,「制作する私(第1の私)」から「作品の中に発見したこと」である「作品スタイル」をきっかけとして「生活の中に発見した私(第2の私)」の「自己理解」へと,創造的につながるのである。
- 2008-03-27
著者
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