1992-2001年における日本の学生・生徒の宗教意識調査結果 : とくに、家の宗教と宗教系高校の宗教教育の影響について
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概要
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1992年から國學院大學日本文化研究所の宗教と教育プロジェクトと「宗教と社会」学会の共同研究では大学生の宗教意識調査を開始した。2001年度までの調査結果によると、とりわけ、大学生は民俗宗教に関する意識や行動が継続して観られるのに対して、1995年のオウム真理教のサリンガス事件後宗教に対するマイナスの評価が増えている。この傾向は、対象となった学生の「家の宗教」が明確なほど強い傾向がある。また、明の星女子短期大学研究プロジェクトによる宗教系学校の高校生を対象とした宗教教育の効果に関する調査結果は、宗派教育は生徒の宗教観に対して影響が少ないことを示している。これらの調査結果は、従来の家庭における無意図的な宗教教育および宗教系学校における宗派主体の宗教教育ではグローバル化社会に対応しきれず、新しいタイプの宗教教育、「宗教文化教育」や「価値教育としての宗教教育」の必要性を示唆している。
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