介護福祉士養成校における家政学実習内容の検討 : 指定材料調理実習の教育的効果
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概要
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介護福祉士養成教育の中で、家政学はきわめて重要な学問であると言われているが、実習施設連絡会議等において「学生の生活援助の力不足」を指摘されることが多い。特に食事については、今後それを改善するための授業展開の検討が望まれている。昨年後期の家政学実習において本学専攻科生26名を対象に「指定材料調理」と「指定献立調理」の両方の調理実習を実施し、その後アンケート調査を行い「指定材料調理」の実施は実践力を養うことができ、「指定献立調理」からは調理の基礎力を養うことがわかった。そこで本研究では、社会福祉学科2年生を対象に「指定材料調理」と「指定献立調理」実習およびアンケート調査を実施した。その結果(1)学生に身につけさせたい力は対象者に合った献立、分量、栄養価、盛り付け、調理法、味付けであり(2)実施時期は2年次前期がよいこと(3)実施回数は「指定献立調理」5回、「指定材料調理」は2回が妥当であることが明らかになった。この結果から「生活援助力不足」を解消するためには上記のようなカリキュラムを導入し家政学実習を実施していくことが必要であると考えた。