医療機関の窓口業務における医療秘書活動に関する一事例研究
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概要
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近年の医療を取り巻く環境の変化にあって,医療秘書が新たな注目を浴びている。そこで,医療秘書概念の明確化への接近を試みるために,医療秘書活動に関する実態調査(フィールドワーク)を行い,その概要を明らかにすることによって活動の特徴を考察した。調査は医療機関の窓口業務における患者への対応を中心に行い,医療秘書活動の主な内容である「情報活動」と「対人関係活動」の特徴を明らかにした。また,「主体的補佐活動」の特徴を考察し,「主体的補佐活動」は問題解決力となりうることがわかった。したがって,医療秘書に求められる主な能力は「患者接遇能力」と「事務処理能力」であり,総合的なコミュニケーション能力が求められることを提示した。最後に,医療秘書活動をより明らかにするための今後の課題,すなわち,上司である医師および組織内・外の人たちとどのようなコミュニケーションをとっているか調査する必要性を示した。