橈骨短縮術,有頭骨短縮術による月状骨への減圧効果 : 三次元有限要素法による解析
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概要
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キーンベック病に対する手術方法に関しては未だに意見が分かれており,様々な手術が行われている.本研究では比較的多く行われている橈骨短縮術,有頭骨短縮術による月状骨への応力変化について.同一モデルを用いて有限要素法により解析した.健常成人男性の右手関節部CT画像を基に三次元手関節有限要素モデルを作製し,橈骨短縮モデルを短縮量の違いで6種,有頭骨短縮モデルには短縮量および有頭骨-有鈎骨間固定施行の有無で6種の計12種作製した.有限要素解析では中手骨に対し前腕長軸方向に100Nの荷重を加え, 12の骨短縮モデルにおける月状骨の表面および内部の応力分布を解析,比較検討した.その結果,橈骨短縮モデルでは月状骨内部への応力は短縮量に応じて減少するも2mm以上の短縮では減圧効果に乏しかった.また,月状骨全体にかかる応力には殆ど変化が見られなかった.有頭骨短縮モデルでは有頭骨-有鈎骨間固定を行うと月状骨への内部応力は逆に増大し,固定なしでは月状骨全体にかかる応力の減少が認められた.このことは月状骨の形態(有鈎骨への関節面を持つものと持たないもの)が関与していると考えられた.
- 獨協医科大学の論文
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