閉塞型睡眠時無呼吸症候群の重症度と無症候性脳血管障害との関連性
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概要
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研究目的:閉塞型睡眠時無呼吸症候群(Obstructive sleep apnea syndrome, OSAS)患者における無症候性脳血管病変の有病率,およびOSASの重症度と無症候性脳血管病変の有病率との関連性を検討した.方法:脳血管障害の既往がなく,いびき,睡眠時呼吸停止,日中の眠気などを主訴に睡眠医療外来を受診し,終夜睡眠ポリグラフ検査を施行した192例を対象とした.また,血管危険因子の評価,脳MRIを施行し, OSASの重症度と無症候性脳血管病変の有病率の関連性について横断研究を行った.結果:AHI<15/hの軽症例は44例, 15≦AHI<30/hの中等症例は35例, AHI≧30/hの重症例は113例であった.無症候性ラクナ梗塞は軽症例で7例(15.9%),中等症例で17例(48.6%),重症例では61例(54.0%)にみとめた.脳室周囲高信号域は軽症例で9例(20.5%),中等症例で19例(54.3%),重症例で61例(54.0%)にみとめた.結論:中等症・重症OSASは軽症OSASと比較して無症候性脳血管病変を高率に合併し, AHI≧15/hのOSASでは無症候性脳血管病変の有病率が高いことが示された.
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