乳癌PET検査におけるFDG集積と病理組織学的所見との関連について
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概要
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ポジトロン放出断層撮影(Positron emission tomography, PET)は,乳癌の局在診断及び病期分類が可能な低侵襲な検査である.いくつかの要因が腫瘍へのF-18フルオロデオキシグルコース(^<18>fluorodeoxy-glucose, FDG)取り込みに影響を及ぼすことが知られている. FDG集積にもっとも影響を及ぼす指標を明らかにするために, FDGの集積の度合いを定量化した半定量値(standardized uptake value, SUV)と臨床病理学的因子並びに免疫組織学的因子との関連を検討した.対象は術前乳癌患者37人. SUVは, FDG注射後の1時間目(早期相), 2時間目(後期相)の2回測定した. FDG集積と早期相および後期相の核分裂像, Ki-67陽性細胞%,組織学的異型度の間で有意差を認めた.リンパ節転移では有意な相関はなかった.他の臨床病理学的因子及び免疫組織学的因子,腫瘍径,年齢,細織型,エストロゲン受容体,プロゲステロン受容体,ヒト上皮細胞増殖因子受容体2 (Her2/neu)などの因子はFDG集積との相関を認めなかった.核分裂像とKi-67は腫瘍細胞の増殖性を反映すると考えられている.以上の結果から,我々の研究結果では増殖性の高い乳癌はFDGの集積も高いことが示唆された.
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