4.3 二流体プラズマの物理(4.FRC技術,理論の波及,<小特集>極限的高ベータプラズマ閉じ込め:FRC研究の新展開)
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概要
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プラズマをイオン流体と電子流体とに分けて扱う二流体モデルは,よく用いられる一流体モデル(いわゆるMHD)には含まれないような「現実の」現象を記述でき,MHDと比べてより一般的な形式である.二流体モデルではイオンと電子とは互いに独立に運動することができるが,これは決して準中性条件を破るわけではない.二流体モデルが特に重要となるのは,高ベータかつ特性長の短い局所的な領域内にイオンのフローが存在する場合である.本稿では二流体効果がプラズマに与える影響として,平衡と安定性に分類して概観する.二流体効果は,様々な磁場閉じ込めプラズマ内に存在しているが,特に磁場反転配位(FRC)における意義について詳述する.FRCは高ベータと強いフローを併せ持っており,二流体効果を検証するには最適である.もちろん他の閉じ込め装置でも二流体効果は重要であり,FRCと同じように特性長が短く,強いシアを持つフローが現れるとされる球状トカマクの外側領域でも顕著となる.
- 社団法人プラズマ・核融合学会の論文
- 2008-08-25
著者
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