ビタミンC及びE共投与の胎生期ラット腹側中脳におけるチロシン水酸化酵素及びNurr1の発現への影響(解剖学)
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概要
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チロシン水酸化酵素(TH)は,ドーパミン生合成の律速酵素であり,ビタミンC投与により活性化される.Nurr1遺伝子は,脳で顕著に発現しており,中脳のドーパミン作動性細胞の発達と生存に重要である.しかし,Nurr1の発現におけるビタミンCないしEの役割は明らかではない.また,TH発現におけるビタミンC及びEの相乗効果についても,臨床的な実験は未だ行われていない.そこで我々は,胎齢13.5日のラットの腹側中脳初代培養系に,ビタミンC及びEを単独ないし共投与し,そのTH及びNurr1の発現に対する影響について,ウェスタンブロット法及び免疫細胞化学法を用いて検討した.実験の結果,TH及びNurr1の最も高い発現は,ビタミンC及びE共投与群で認められた.THの発現は,ビタミンC投与群においても増大したが,E投与群では効果は見られなかった.本実験データから,ビタミンCはTHのタンパク質発現を上昇させ,またNurr1発現レベルはビタミンC投与もしくはE投与により上昇することが示唆される.さらに,ビタミンEはCとの相乗効果により,TH及びNurr1の発現を上昇させることが判明した.これは本研究で初めて明らかとなった最新の発見である.ドーパミン作動性ニューロンの進行性の減少による運動機能障害が,パーキンソン症候群の主要な原因であることから,本研究結果は,パーキンソン症候群の初期治療におけるビタミンC及びE投与の効果的な役割を示唆する.
- 2008-08-25
著者
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Lee Hae
Applied Of Life Science (brain Korea 21)
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Koh Phil
Department Of Anatomy College Of Veterinary Medicine And Insituite Of Animal Medicine Gyeongsang Nat
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Jin Guang
Applied Of Life Science (brain Korea 21)
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Kim Myeong
Applied Of Life Science (brain Korea 21):dept. Of Biology Gyeongsang National University
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NAHA Nibedita
Applied of Life Science (Brain Korea 21)
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ULLAH Najeeb
Applied of Life Science (Brain Korea 21)
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KONG II
Applied of Life Science (Brain Korea 21)
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SEONG Hwan
Animal Biotechnolgy Division, National Institute of Animal Science, RDA
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Seong Hwan
Animal Biotechnolgy Division National Institute Of Animal Science Rda