カメラセンサネットワークにおける反応拡散モデルにもとづく符号化レート制御機構の実装と評価(センサネットワーク,一般,無線ネットワーク,アドホックネットワーク,PAN,センサネットワーク,RFID及び一般)

概要

論文の詳細を見る
カメラセンサネットワークにおいては,カメラセンサノードによって撮影された映像データを限られた通信容量の無線ネットワークを通じて転送する必要があるため,全てのノードが高品質な映像データを生成するとネットワークが輻輳し,かえって映像の画質が劣化してしまう.監視,観測といったアプリケーションの観点からは,全てのノードからの映像が等しく重要というわけではないことから,我々の研究グループでは対象物の位置や速度にあわせて,ノードが自律分散的に符号化レートを制御する手法として,反応拡散モデルにもとつく符号化レート制御機構を提案している.本稿では,実環境における提案手法の有効性を検証するため,市販のカメラとパソコンによって構成したセンサノードに提案手法を実装し,実験評価を行った.その結果,実環境においても符号化レートを適切に割り当て,パケット棄却率を抑えることが可能であるとわかった.また,輻輳を避けるため常に低画質に符号化する場合,常に高画質に符号化する場合のいずれの場合と比較しても,再生映像品質を向上できることがわかった.
2008-05-22