偏波無追尾型Ku帯移動体衛星通信システムのためのチャネル割当アルゴリズムの検討(符号化,変復調・信号処理技術及び一般)

概要

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通常、Ku帯移動体衛星通信システムの従来型地球局は、衛星方向及び偏波角度を同時に追尾する高精度な衛星追尾アンテナが必要となり高コストとなる。これに対し、我々は、適応偏波分割多重(APDM)技術を開発し、本技術により簡易かつ低コストなアンテナを用いる新型地球局の提案を行ってきた。今後の発展のためには、新型局と既存局を含め様々な種別の地球局が同一衛星中継器の通信チャネルを共有することが望まれる。しかし、従来のチャネル割当法は異なる地球局種別の収容を前提としないため、チャネルの利用効率が低下するばかりか、偏波間干渉の増大を招く恐れがある。そこで、本稿では新たなチャネル配置アルゴリズムの提案を行う。提案アルゴリズムは地球局の種別を考慮したチャネル割当を行うことで、低干渉を実現し、同時に無駄な未使用帯域を削減する。様々な想定トラフィック状況下で提案アルゴリズムを用いたシミュレーションを実施し、提案アルゴリズムが収容局数の増大と高品質な通信を実現する効果を持つことを示す。
社団法人電子情報通信学会の論文
2008-05-20