記述表現からみた大学生の「生命倫理」に関する考え
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
「仏教と生命倫理」を受講した学生を対象に、生命倫理について関心の方向性や講義の理解の深度を探るための調査を実施した。学生の自由な意見を大切にするために、自由記述形式で意見を収集し、KJ法を用いて分析した。139名から得られた記述表現から200の「意味のあるまとまり」が見出された。さらに「意味のあるまとまり」の帰納的集約を行なった結果、『遺伝子診断・遺伝子研究』、『医学の発展・進歩』、『臓器移植・臓器売買』など9項目に分類された。記述は各項目への賛否が中心であった。「わからない」などの判断困難、意見保留の意見の多くは、思考放棄ではなく充分な思考過程を経た後の結論であることが示唆された。回答者の3割は仏教学科の学生であったが、『宗教』への言及は多くなかった。1年生がほとんどであったため、専攻の専門性に関連した記述は少なかったが、下級生であっても生命倫理のトピックスに対する自己の考えや意見は明確であることが示唆された。
- 2007-09-20
著者
関連論文
- 記述表現からみた大学生の「生命倫理」に関する考え
- 医学、社会福祉学、仏教学および栄養学を学ぶ学生の先端医療、生命倫理に関する知識、考え方 : 質問紙調査の結果より
- 菩薩と聖弟子声聞 : 『顕揚聖教論』における
- 2010年(平成22)度公開シンポジウム : 現代の医療と宗教・仏教
- 医学科学生の生命倫理に対する考え方の変化 : 質問紙調査および記述表現から学年進行の影響を探る試み