ヒト胚研究における「生命権」と「人間の尊厳」の相互関係
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概要
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日本においてヒト胚研究を巡る問題状況は、大きく採り上げられている。しかし、法律学的に、その運用実施が、許容されるべきなのか、禁止されるべきなのかは、必ずしも明らかではない。この点に関して、ドイツにおける議論は、揺れ動く日本の先端医療技術を巡る議論にも参考となるところの重要な示唆を含んでいるものと思われ、日本の法政策が採るべきスタンスを明らかにするのに有用であると考えられる。ヒト胚研究を規制する場合、その規範の構造として、(1)何が侵害され(事後的な評価規範・保護法益の問題)、それを、(2)どのように保護すべきなのか(事前的な行為規範の問題)ということが、分析的に評価されなければならないことを本稿において指摘する。
- 日本生命倫理学会の論文
- 2005-09-19