海水油濁防止条約改正案とロードオントップ

概要

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現海水油濁防止条約の改正案がIMCO総会にて採択され,現条約締約国の2/3以上の国が受諾したときから12ヶ月後に発効することになった。現在のところ各国の受諾時期は予想外に早く,おそくとも46年中頃までに受諾される見通しである。現条約全面適用船(日本では昭和42年11月21日以後に建造契約したタンカー等)を除き現状では大部分のタンカー,鉱油兼用船では油性混合物排出禁止区域外(日本近海及びインド洋では距岸50マイル以上離れた区域)で油性混合物を排出してきたが,本改正案が発効するとこれらの船舶は全て本改正案の条件内で処理しなければならない。スロップタンク等の設備のない在来型のタンカーで何ら設備を改めないで本改正案の条件を満足する処理が可能か否かについて船社として非常に関心があり,船主協会等でテスト並びに検討会もおこなわれた。日本郵船も12万トン型,10万トン型タンカーで実船テストを実施したので本稿では改正案の条件の概要,実船テストおよび問題点について述べることにする。
社団法人日本航海学会の論文
1970-03-25