上海における住宅供給と価格形成 : 新沢・華山理論による検討
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概要
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上海では住宅制度改革の進展により住宅ストックの増加とともに住宅価格が高騰した。これらの現象に加えて都市空間の変化も生じた。上海の住宅市場における価格動向,もしくは空間的変容についての考察はそれぞれ先行研究で行われてきたが,両者の関連性については十分に検討されていない。住宅価格そのものの変化は言うまでもなく,空間の再編を伴う宅地展開もまた価格形成メカニズムの重要な結果である。そこで本論文では1960年代の日本の首都圏について研究した新沢嘉芽統・華山謙著『地価と土地政策』の分析枠組みを利用し,上海における都市空間の変化が価格メカニズムの作用によって発生していることを,具体的な事例を挙げて実証した。
- 社団法人中国研究所の論文
- 2008-07-25