末梢神経慢性伸張障害後の回復に関する実験的研究
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概要
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家兎の大腿骨を延長することにより,坐骨神経を間接的に伸張した.2.0mm/日延長群(I群)及び4.0mm/日延長群(II群)を作成した. 1)電気生理学的検討でI群は延長直後に伝導障害を認めたが,8週後には回復傾向を示した.II群では延長直後に,波形の痕跡化・消失を認め,8週後にも回復をみなかった. 2)I, II群共に8週経過しても,ワーラー変性・慢性炎症細胞の浸潤・神経内膜の線維化・神経周膜の肥厚等の所見はなかった. 3)電子顕微鏡的観察ではI群の延長直後には,ランビエ絞輪部の軸索の延長・髄鞘層板一軸索角の鋭角化及び軸索膜の軽度の不整が認められた.8週後にはそれらの組織変化の修復像が認められた.II群の延長直後では同様の組織変化がより顕著に認められ,8週後には,軸索膜の不整の増悪・基底膜の不鮮明化・軸索内細胞骨格の希薄化が認められた
- 金沢大学の論文
- 1995-08-01