電子メールによる意見交換を導入した外国語教育実践 : 日本語学習者のメール文の変化と相互作用過程の分析
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概要
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本研究では,電子メール交換を取り入れた外国語としての日本語教育実践において,言語学習がどのように進んでいくのかを明らかにするために,メールによる意見交換過程で日本語学習者のメール文がどのように変化していくのか,メール交換において学習者同士がどのように相互作用するのかについて分析した.その結果,(1)メール交換の初期では,学習者は単に自分の考えを述べることが中心であったが,メール交換が進むにつれて次第に読み手意識を発達させ,他者のメールに対して自分の意見を述べたり,他者へ応答要求を行うようになるとともに,自分の主張だけでなく論拠も述べるようになり,また,文法的間違いや不適切な表現も減少すること,(2)他者の文章中の発話に関係づけながら自分の考えを演繹的・帰納的に構成したり,他者の考えや論理展開を自分の文章中に織り込みながら独自の考えを構成するという方法で相互作用を行っていることが明らかになった.
- 2006-09-20
著者
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