耐物理サーバ故障性を備える仮想サーバを用いた冗長構成の設計(セッション1:仮想化技術(1))

概要

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仮想サーバの導入により企業内システムやデータセンタ内の物理サーバ台数を削減できる半面、物理サーバ故障によって複数の仮想サーバが同時に故障する問題がある。システム高信頼化の手段として仮想サーバを用いる場合、冗長化に必要となる仮想サーバの台数と配置を適切に決定して物理サーバ故障に備える必要がある。本稿では最適な仮想サーバ台数と仮想サーバ配置を決定する多重k冗長化法を提案し、最小の物理サーバ台数で耐物理サーバ故障性を達成する手法を示す。提案手法は、各アプリケーションa_iを動作させるために必要な最小のサーバ台数μ(a_i)と、許容可能な物理サーバの故障数kを入力とし、何れのk台の物理サーバが故障した際にも、全てのアプリケーションの最小構成μ(a_i)を保証する最適な冗長構成を出力する。既存のN+M構成に基づく冗長化手法と比較し、仮想サーバの総数が多い場合や物理サーバ上で稼働させる仮想サーバの数が多い場合に、提案手法による物理サーバ台数の削減効果が大きいことを示す。
2008-04-16