カナダにおける持続可能な森林の取り扱いのための合意形成の取り組み : BC州とオンタリオ州の森林土地利用計画を中心に
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概要
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カナダにおいてはアメリカやスウエーデンと同様,競合する木材生産等の産業振興と生物多様性等の環境保全についての要請の調和を図り,持続可能な森林土地利用を実現するため,近年森林政策の着眼点を木材からエコシステム総体の保続へとシフトさせる動きが急であり,森林土地利用についての幅広い合意形成を目指した活発な各種取り組みが行われている。連邦レベルにおいては,カナダ林業法(1989年)の制定,合意形成プロセスを経た「国家森林戦略」の策定(1992年),環境影響評価法の制定(1995年),「モデルフォレストネットワーク」の活動等があるが,州レベルにおいても,BC州,オンタリオ州,サスカチェワン州等において相次いで持続可能な森林の取り扱いのための法制度の整備や森林土地利用計画の策定等が行われている。本稿では,州レベルでの取り組みの事例として,BC州の国民参加を取り入れた森林土地利用計画の策定と包括的な森林施業規則法(Forest Pracitice Code Act,FPCA),及びオンタリオ州の州有林の参加型の森林経営計画を中心に報告する。
- 林業経済学会の論文
- 1998-10-01
著者
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