脳性マヒ児の視覚構成行動に関する研究
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概要
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脳性マヒ児の視覚構成行動、特に空間定位の特徴を明らかにすることを目的として、比較的単純な視覚構成行動を要求する実験課題をもちいて、2つの実験を行った。実験Iにおいては、脳性マヒ児が正常児よりも視覚構成課題で劣った成績を示し、特に刺激図版の背景の枠と再生用紙のそれが異なっている課題では、回転的再生を行なうものが脳性マヒ児に多く認められた。実験IIにおいては、刺激図版の背景と再生用紙の組合せを種々に変えたが、実験Iから予測されたような回転的再生を、脳性マヒ児はあまり行なわなかった。刺激要因として色彩を加えたことが、図形の正確な再生に促進的効果を与えたと解釈された。また、実験結果におよぼす年齢差、性差、障害の程度等の被験者の要因の重要性が指摘された。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1972-06-01
著者
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