乳牛の輪換放牧に関する試験
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概要
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放牧地の採食量および体重測定法による採食量の推定法。放牧が草地におよぼす影響などについて調査した結果を要約すると次のとおりである。1.体重法により採食量を推定する場合。排糞尿量を適確に把握するとともに,体重の減少量を加算することが妥当である。2.放牧区の採食量を放牧同時刈取区産草量と対比すると,放牧強度40%区65.5%,60%区83.6%,80%区88.8%となり,放牧強度を増すにつれて差は減少した。3. 1時間当たり採食量は,体重の午前2.2±0.9%,午後1.6±0.7%で,採食率は,a当たり産草量が120〜160kgの間,気温20℃前後で高いことが認められた。4. 7〜8月のメヒシバの混入率は放牧強度を増すほど大きくなり,無放地区より放牧区の方が小さかつた。5.放牧処理別排糞尿還元量は,放牧強度80%区が最も多く,a当たり排糞尿量105kg,成分換算,N-0.5kg,P_2O_5-0.2kg,K_2O-0.6kgであつた。また,不食過繁地対策としては,糞処理を行なつたが効果は少なく,放牧時間中の排糞分布から,集約的放牧利用を行なう場合は1回当たりの放牧時間を1時間程度にすることが適当と認められた。6.放牧による土壌の固結は放牧強度を増すにつれて増大し,土壌深度10cmまで認められた。
- 日本草地学会の論文
- 1964-01-30
著者
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