学童クラブにおける一自閉症児の統合保育 : 保育者の意図的介入の検討
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概要
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本研究では、学童クラブにおける自閉症児と健常児との相互作用を促進し、健常児の障害児理解と親同士の相互理解を促すために、保育者による意図的介入を行い、その結果を検討した。1年間の自閉症児と健常児のエピソード記録の分析から、自閉症児と健常児との相互作用が増え、健常児が自閉症児に思いやりを示し、自閉症児に対する質問が出るとともに、その内容が変化したことがわかった。また、健常児の親は、自閉症児の送迎ボランティアを行い、自閉症児とのかかわりが大切であると認識し、健常児との遊びを導くようになった。自閉症児の親も健常児とのかかわりが互いの成長にとって大切であり、このかかわりを続けたいと希望するようになった。これらのことから、保育者による意図的介入の有効性が示唆され、学童クラブにおける自閉症児に対する統合保育のひとつのあり方として考えられた。
- 2003-01-30
著者
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