東京都M区における喘息児キャンプの実践 : 発作への対処法を中心として(実践研究特集号)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
組織キャンプが慢性疾患児のリハビリテーションや治療に取入れられ実施されている。筆者は1988年より1995年まで、東京都M区の小児気管支喘息児のキャンプに生活指導員として参加した。他自治体のキャンプと比較した特徴点は、発作への対処法の指導に関し(1)保健婦、医師らと生活指導員間の協力と役割分担の体制の確立、(2)指導内容のカリキュラム化、(3)子ども中心の指導の組立てや環境作りの推進である。特徴点を検討すると、それら指導の構築には生活指導員が他職との連携と組織化を図り、かつ他職から協力と積極的な参加が欠かせなかった。特徴点の形成要因として、生活指導員が組織キャンプの経験と運営能力を有し、医療や行政との信頼を築いてきたことが明らかにされた。生活指導員がキャンプを組織化した点に意義はあったが、身体の鍛練の不十分さなどに課題が残った。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1999-03-30