聾学校高等部生徒の補聴に関する意識調査とその一考察
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概要
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本研究は、聾学校高等部普通科と専攻科に在籍する生徒114名を対象に、生徒の補聴に関する意識を調査した。調査は、個人補聴器の装用、効果、補聴器装用時の音や音声に対する感覚、教師に対する補聴上の要望、集団補聴システムの5項目に大別される。調査結果から、93.0%の生徒が補聴器を装用しており、学校では、運動時以外は約80%の生徒が常時補聴器を装用していることがわかった。また、静かなところでは、相手が、聴覚障害者なら47.2%、健聴者なら71.7%の生徒が補聴器を装用したほうが話しやすいと答えている。補聴器を通した音や音声に対しては、聴覚活用の度合いが高まっている生徒が増え、音や音声に敏感になっている場合の多いことが示唆された。これらの結果から、我々教師が、授業において補聴の面で配慮すべきことが多いことが改めて確認された。集団補聴システムについての調査では、ループ式集団補聴システムの問題点が浮き彫りにされた。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1998-09-30