精神遅滞児における運動スキルの転移と保持に及ぼす文脈干渉効果について
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概要
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精神遅滞を持つ生徒42人を対象に、運動スキルの学習を促すための効果的な練習について文脈干渉効果の観点から明らかにした。実験は、異なった重さのお手玉を非利き手によって、的当てするというものであった。練習群は、それぞれ文脈干渉の低い順に(1)固定的に単一運動課題のみ練習する固定条件群、(2)ブロック群、(3)シリアル群、(4)運動課題の練習を完全に多様にしたランダム条件群とに分かれ、その後の転移、保持課題での成績を比較した。その結果、スキル習得時のパフォーマンスでは各群に成績の差は認められなかったが、転移、保持課題では、ランダム、シリアル群が有意に他の群よりも成績が安定していた。仮説が支持するようなランダム条件群の成績の向上が認められなかった原因として、KR(結果の知識: Knowledge of Results)の与え方が影響したと考えられた。
- 1998-01-31