経験課題の性質が肢体不自由者の成績および内的変化に及ぼす影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
失敗経験が成人の肢体不自由者(ポリオ者)に及ぼす影響を調べた。34名の肢体不自由者と36名の健常者を経験課題難群、易群、なし群のいずれかに分けた。パズルを用いて、前テスト、経験課題、後テストを実施し、各セッション後、質問紙によって内的変化を調べた。経験課題難群は難しい問題を与えられ、失敗経験をし、経験課題易群は易しい問題を与えられ、成功経験をした。前テストと後テストの分析の結果は次のとおりであった。(1)パフォーマンスでは肢体不自由者は前テストより後テストの方が、健常者と比較して下降を示した。(2)内的変化では、失敗経験にも関わらず、肢体不自由者は課題への意欲・関心を失わなかった。一方、健常者は失敗経験により、意欲・関心は低下した。(3)肢体不自由者はパフォーマンスの下降、上昇によって主観的無力感が変化するが満足感は変わらず、一方健常者は満足感が変わるが主観的無力感は変化しないことが示された。
- 1993-01-30
著者
関連論文
- 「思うようにならない事態」への障害者の対処について(2) : 障害種類による差違
- 「思うようにならない事態」への障害者の対処について : 障害発生時期による差違
- 経験課題の性質が肢体不自由者の成績および内的変化に及ぼす影響
- 成功・失敗経験が課題解決事態に及ぼす影響 : 肢体不自由者と健常者を対象に
- 1139 課題解決事態における成功・失敗経験が肢体不自由者に及ぼす影響(養護・施設,その他,障害7,口頭発表)
- B-3 失敗経験が肢体不自由者に及ぼす影響について(障害B)
- 「思うようにならない事態」への対処における類似状況の経験の効果
- PF326 肢体不自由者の「思うようにならない事態」への対処 : 障害程度による差異
- 「思うようにならない事態」への対処が生き方に及ぼす影響 : 肢体不自由者と健常者を対象に