弱視児の視知覚・視認知能力向上訓練と9か年の視知覚発達
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概要
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弱視児におけるペーパー・シート訓練、コンピュータ・グラフィックスによる画像処理訓練の実践例を通し、指導内容・過程・結果を紹介した。年齢の要因に注目し小学1年生(6歳)から中学3年生(14歳)までの9か年間の視知覚発達の様相を1歳刻みで縦断的に分析考察し、それらの訓練が有効に寄与していることを実証した。その結果、(1)弱視児の視知覚発達は10歳〜11歳、13歳〜14歳で大きく発達する双峰型を示し、15歳程度までは発達向上するらしい(2)従来指摘されていた弱視児の視知覚能力の影響因である「視力」の関与は小さいこと(3)「図地知覚」は弱視児の視知覚発達の中で最も困難なものであって動作性知能の発達遅滞の要因の1つとして考えられ、これを改善する内容・方法の開発が必要(4)視知覚・視認知能力の向上が弱視教育の基本原理であることなどが確認された。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1992-11-30
著者
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